【取材日記】原発「事故」と「故障」の間=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.09.05 16:38
韓国国内の原子力発電を総括する韓国水力原子力(韓水原)から最近、メールと電話を続けて受けた。「事故」(Accident)と「故障」(Trouble)は違う、ということだった。この1カ月間に新月城1号機など原発3基が相次いで停止した。原発の停止は毎年10回ほど発生している。しかし短い期間に連続で停止することは多くない。メディアが特筆大書したのもそのためだったはずだ。韓水原の立場は違った。放射線流出などではなく軽微な部品・設備の異常であるにもかかわらず、メディアが「事故と故障」を混用し、不安を広めているということだ。韓水原は「国際原子力機構(IAEA)も事故と故障を区分する」と述べた。実際、IAEAは放射線被害・施設損傷は「事故」(4-7等級)、部品・設備の異常は「故障」(1-3等級)に分類する。
その通りだ。公然と原発の恐怖感を煽ることがあってはならない。しかし振り返ってみよう。古里1号機の停電事故を隠して韓水原が袋叩きにされたのはわずか半年前だ。納品会社から賄賂を受けた幹部22人は7月に拘束された。34年経った古里1号機は先月再稼働されたが、安全性をめぐる論争は今も続いている。このため「事故」でない小さな「故障」でも国民はぞっとするしかない。