【社説】はしごが崩れる閉ざされた社会
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.12.17 11:39
15日に発表された統計庁の2011年社会調査の結果は、一言で、身分上昇のはしごが崩れている韓国社会の自画像だ。社会の二極化に対する不安心理も深刻なレベルにある。自分を中産層だと考える人は52.8%で、関連統計が作成された1988年以来、最も低い数値となった。未来に対する希望は薄れている。今後、子どもの社会的・経済的地位が自分よりも高まる(41.7%)という回答が、むしろ自分よりも低まる(42.9%)よりも少なかった。一言で、夢を失いつつあるのだ。
もちろん社会調査は心理的な要因が大きく反映される側面がある。実際、韓国の所得分配不平等を表すジニ係数は、09年の0.314から昨年は0.310と小幅改善した。経済学者チェナリー(H.B.Chenery)の基準によると、韓国は依然として低不平等社会といえる。しかし通貨危機後、ジニ係数は悪化している。昨年やや良くなったのは財政投入の拡大による一時的な現象だ。さらに韓国はマイホーム比率が低いうえ、家計の負債が増加している。経済成長の果実はほとんど輸出中心の大企業に流れ、雇用の安全性も過剰保護される大企業の正社員に偏っている。その反対側で、非正規職と高齢貧困層が社会の二極化に苦しんでいるのが今日の現実だ。