【噴水台】貨幣不妊説
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.21 17:27
シェイクスピアの戯曲『ベニスの商人』に登場するユダヤ人の悪党シャイロックは貸金業者だ。 このように設定されたのは利子と貸金業に対する否定的な認識による部分が大きい。 禁欲主義を基盤にしたキリスト教のスコラ哲学は「貨幣は貨幣を生まない(pecunia pecuniam parere non potest)」ことを鉄則とした。 「お金とは取引に使われるために作られたのであり、利子を生むためのものではない」というアリストテレスの「通貨不妊説」を継ぐ思想だった。 そして5世紀、ローマ教皇は聖職者の貸金業を禁止させる。 農業・手工業とは違って何も生み出さない貸付業は極めて非生産的だという考えも作用した。
ただ、売春がそうであるように、貸金業もなくせない必要悪と見なされた。 そして教皇庁は特殊階層にのみこれを認める。 イエスを殺した民族だとして排斥されたユダヤ人だった。
その後、貸金業はユダヤ人の専有物だった。 このためゴールドマンサックス、JPモルガンなど世界的な金融会社がユダヤ人によって作られたのは当然のことだった。 ユダヤ人の金融業掌握は次第に深刻になった。 あちこちから不平が出てきた。 ヒトラーはこれに便乗、ドイツ人の膏血を絞り取る寄生虫としてユダヤ人を罵倒し、600万人を虐殺した。