【噴水台】海賊
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.01.24 17:39
「采は投げられた」で有名なローマの風雲児カエサルが青年時代、海賊に捕まった。ホメロスの「オデッセー」にも出てくるキリキヤ海賊だ。彼らは奴隷売買が専門だが、カエサルの身代金でローマに銀20タラントを要求する。現在の100億ウォン(約8億円)ほどだ。ところがカエサルは「あまりにも少ない。50タラントに上げて要求しろ」とむしろ声を高めた。
解放されたカエサルは海賊を追いかけて全員を十字架刑にする。海賊の跋扈は海上貿易と軌を一にする。ギリシャ・ローマ時代にはエーゲ海を中心に海賊が横行した。スペインと英国が海上覇権を争った時代には大西洋、特に中南米のカリブ海が舞台だ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」だ。英国のフランシス・ドレークはこの時代の「略奪船団」の船長だ。合法的に海賊行為が認められた。しかし略奪にあったスペインにとっては単なる海賊にすぎなかった。スペインの引き渡し要求に応じず、英国はドレークにむしろ騎士爵を与える。ドレークは一躍、少年たちの偶像、国家的な英雄になる。無敵艦隊が出動するが、英国はドレークを前面に出しながら大勝し、大英帝国の序幕を開く。