【時視各角】日本に奪われた文化財を取り戻す方法
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.08.18 11:00
世の中で一番大きいのが「他人の餅、逃した魚」という笑い話がある。失ったり奪われたりした文化財に執着するのもそのためだろう。昨年10月、ソウル国立中央博物館の展示会もまさにそうだった。謙斎・鄭ソンの画帳と安堅(アン・ギョン)の夢遊桃源図が同時に展示された。それぞれ朝鮮前期・後期を代表する作家であるうえ、展示期間も10日間ほど重なった。どちらの絵に人がもっと集まるかがちょっとした関心事だった。結果は夢遊桃源図の圧勝だった。
あまりにも多くの人が集まり、博物館側は観覧時間を1分に制限した。入口に「夢遊桃源図、ここから待ち時間2時間」という札も設置された。入口まで1時間、平均「3時間並んで1分観覧」だが、列は短くなるどころかさらに長くなった。所蔵者である天理大側の「次に(夢遊桃源図を)展示することはない」という言葉が国内に伝えられたのが大きく影響した。謙斎画帳もおよそ100年ぶりに帰国したが、夢遊桃源図の相手にはならなかった。