【社説】韓米FTA、オバマ大統領の決心にかかっている
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.04.15 14:13
韓米自由貿易協定(FTA)を楽観してもよいのか。李明博(イ・ミョンバク)大統領が訪米期間中、米政権に対して韓米FTAの早期批准を改めて強く促し、米国側の反応も前向きだったという。バイデン米副大統領は「オバマ大統領と米政権は韓国とのFTAを進展させる強い意志を持っている」と答えた。
しかし米政権と議会周辺では依然として韓米FTAの早期批准の可能性に懐疑的な観測が多い。医療保険制度改革法案の通過に政治力を尽くしたオバマ政権が、直ちに韓米FTAに対する議会の支持を引き出すのは容易でないという観測からだ。米議会、特に与党の民主党には、FTA拡散に反対する保護貿易主義的性向の議員が少なくない。今年11月に中間選挙を控え、オバマ大統領が政治的に負担になるFTA批准を積極的に推進するのは難しいということだ。
一方では、米国の国益のために韓国・コロンビア・パナマとのFTAを早期に批准すべきだという声が力を増している。トーマス・ドナヒュー米商工会議所会長は今年初め、「(米国が)景気の低迷を克服し、雇用を創出するためには、今後5年間に輸出を2倍に増やす必要がある。このためには韓国など3カ国とのFTA批准を急ぐべきだ」と強調した。米シティグループのウィリアム・ローズ副会長は2月、ウォールストリートジャーナル紙に寄稿し、「アジアで米国の競争力を強化し、輸出の増進で雇用を創り出すためにオバマ大統領と米議会ができる最も強力な措置は、韓米FTAを早期に履行することだ」と主張した。米通商代表部(USTR)のロン・カーク代表も最近、「輸出主導による雇用創出に、韓国など3カ国とのFTA批准が重要な役割をするだろう」と述べた。オバマ大統領はドナヒュー会長が主張したように、今後5年間に輸出を2倍に増やすと繰り返し公言した。しかしFTA批准に対してはまだ確答を出していない。