【社説】跳躍せよ大韓民国、キム・ヨナのように
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.02.27 14:55
あの選手は大韓民国の人なのか。ショートプログラムとフリースケートで世界記録を塗り替え、圧倒的な点差で優勝したあの選手は、本当の韓国人か。たとえ確信に近い期待を抱いたとしても昨日のキム・ヨナのフィギュア金メダルが実際に現実化すると、大韓民国と我々国民は、このままどこまで伸びていくのかと感慨深くなる。見下ろすことができない壁だと思ってきたスピードスケート男女500メートルと男子1万メートルで夢のような金メダルを取れば、今回は韓国人初のフィギュア金メダルリストが誕生したのだ。スポーツ種目だけではない。我が国が政治・経済・文化芸術などほかのすべての分野で、いくらでも画期的な跳躍が可能だということをキム・ヨナ選手は全身で見せてくれた。だから競技直後、そして表彰台で金選手が涙を流すとき、全国民も一緒に目頭を熱くして喜んだのだ。思いきり幸せだったのだ。
ほかの種目と違い、フィギュアスケートは長い間、東・西洋の差と国家別富の差がはっきりと反映されてきた。体形・体力と文化的背景で西洋人に比べて不利なアジア圏は、敢えて世界の頂上に挑戦する意欲さえ出せない。訓練施設と装備など基本インフラを揃える経済力がない国々もフィギュアスケートを発展させることはできなかった。当然、歴代女子シングル金メダリストはヨーロッパと北米選手一色だった。2006年、トリノ五輪で日本選手がアジア圏初優勝を記録したのがすべてだった。