イ・スンフンが金メダル確定に喜んでいる時、失格でメダルを逃したスベン・クラマー（２４、オランダ）は涙を流していた。

２４日（日本時間）男子スピードスケート１万メートル。世界記録保持者クラマーは１２分５４秒５０という１位のタイムで決勝ラインを通過した。イ・スンフン（１２分５８秒５５）よりも４秒０５も速い記録だった。

クラマーは掲示板を確認して歓呼したが、すぐに自分のゴーグルを投げ捨てた。ケムケルス・コーチから「コース違反」という言葉を聞いたからだ。この日、クラマーはあきれるようなミスで失格になった。２５周を回る１万メートルのレースで１８周目のコース進入時、走路変更規定を違反したのだ。

国際スケート競技連盟（ＩＳＵ）競技規定では、これを違反すれば失格になる。１７周目で内側レーンを通過したクラマーは１８周目は外側レーンに入らなければならなかった。しかしクラマーはまた内側レーンを走行した。クラマーはこのため、距離上で約２５メートル、時間で約３秒を短縮した。

クラマーは１８周目、内側レーンに入る際、右足がレーンの境界線にかかった。クラマーの規定違反はケムケルス・コーチの誤った指示によることが明らかになった。当時、ケムケス・コーチはイ・スンフンとの時間差を知らせようと文字を書くのに気を取られ、クラマーがどのレーンを走行したかを見ずに指示を出したという。競技後、ケムケルス・コーチは「すべて私のミス。私のためにクラマーが金メダルを逃した」と悔やんだ。


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