政府が新型インフルエンザの危機段階を「深刻（Ｒｅｄ）」に引き上げ、産業界も緊張している。特にデパート・大型マートのように人が集まる施設を運営する流通会社が対策に苦心している。

ロッテ百貨店は現在、本店をはじめとする５店に設置されている職員用熱感知器を２５店に拡大する計画だ。現代（ヒョンデ）百貨店木洞（モクドン）店にはフードコーナーのテーブルと椅子を殺菌洗浄剤で消毒する係員が登場した。新世界（シンセゲ）百貨店もショッピングカートの自動殺菌消毒器を追加で設置した。ロッテマートは店内のエスカレーターの手すりを毎時間、エレベーターのボタンは随時、坑菌消毒をしている。

旅行・観光業界は直撃弾を受けている。統計庁が集計した９月の旅行会社の売上高は前年同期に比べて３１．８％減少した。マンション分譲会社の心配も深まっている。モデルハウスの訪問者数が減ると予想されているからだ。実際、仁川（インチョン）永宗（ヨンジョン）ハヌル都市Ａマンションのモデルハウスの場合、先週の一日７００人から今週は４００人に減っている。

一方、ホームショッピングとインターネットショッピングモールは、オフライン売り場を避ける消費者の増加で一時的に好況となっている。「Ｇマーケット」と「オークション」は洗浄剤・殺菌剤など新型インフルエンザ関連製品を集めたテーマショップを開設して運営している。オンライン講義サイトやホームスクーリングなど遠隔教育会社も売上高が最高２００％増えると見込んでいる。