金大中(キム・デジュン)大韓民国第15代大統領がきのう、国民の哀悼の中で国立ソウル顕忠院に埋葬された。6日間の国葬の間、全国の焼香所には数十万人が訪れ弔問した。告別式と葬列を見守る多くの国民も故人の人生を称え安息を祈った。この間、与野党は政争をとめ、市民団体・労働団体・デモ勢力の過激な闘争や混乱もなかった。金元大統領を病室に見舞った現職・前職大統領は猛暑の中を告別式に参席した。海外の弔問団の格や海外メディアの反応は、金元大統領が世界から尊敬され愛された韓国人であることを改めて証明した。北朝鮮の高官による弔問団も丁重に追慕の礼を尽くした。
金元大統領の逝去と国葬が与えるメッセージは、和解と継承だ。金元大統領が信任していた女性政治家の朴英淑(パク・ヨンスク)元平和民主党副総裁は追悼辞で、「金元大統領は自分を圧迫し民主主義を踏みにじった独裁者らをすべて許し、許しと和解という尊い遺産を残した」と述べた。和解は言葉だけで終わらせてはならない。産業化勢力と民主化勢力、民主化闘争をともにした東橋洞(トンギョドン、金大中系)と上道洞(サンドドン、金泳三系)、執権している李明博(イ・ミョンバク)大統領政権と李大統領を対象に闘争する反李明博勢力間の実質的で建設的な和合がなされなくてはならない。和合は無競争を意味するのではない。具体的な方法論では競争し、政略や感情、地域主義に基づく過熱した対決はなくそうというものだ。