1972年7月、自民党総裁選挙。当時、田中角栄と福田赳夫両議員が熾烈に争った末、田中氏が勝利した。2人の漢字の名前から1文字ずつ取って「角福戦争」と呼ばれたこの争いで勝った田中は日本の首相となった。
この争いは以後、日本の政治を動かした流れの始まりだった。田中氏が不法政治献金事件である「ロッキード事件」で退き、福田氏が76年に首相になったが、田中派は相次いで首相を輩出する最大派閥に成長した。田中氏から直接政治を学んだ人が小沢一郎現民主党代表代行だ。田中氏の寵愛を受け「自民党の皇太子」と呼ばれて自民党を牛耳った。彼は93年、宮沢内閣が解散後、内部権力闘争の末、離党するまでは田中派の確かな首相候補だった。