米アップルの世界的ヒットとなった多機能携帯電話の「iPhone」は国内業界にとって鶏肋なのか。鶏肋とは鶏のあばら骨のように食べるにも身がないが、かといって捨てるのはもったいないという意味だ。iPhoneが国内導入前から携帯電話業界でこうした議論を呼んでいる。
携帯電話キャリア大手のKTとSKテレコムは早ければ来月にもiPhoneを導入する動きだ。これを前に業界では水面下で得失をめぐる議論が激しくなっている。アップルの要求条件をすべて飲むと海外製携帯電話が大量に流入し、端末機業界と移動通信市場に負担を与えかねないということを内心では心配している。マニア層は一日も早く発売されることを待ち望んでいる。移動通信大国の存在感に見合った消費者の端末機選択権を広げ無線インターネット市場を育成する効果も大きいという考えだ。