香港にICACというものがある。漢字では「廉政公署」。言葉どうりクリーンな政治と社会のための独立捜査機関だ。今日、香港を腐敗から再生させた一番の貢献者で、市民から絶対的な支持を得ている。2年前、ICAC独自の世論調査の結果、香港人の99%が「信頼している」と回答したほどだ。香港政府はもちろん、中国政府もICACの捜査に干渉できない理由だ。もちろん一日でこうした信頼が築かれたのではない。25年の歴史を持つICACは草創期、多数の要員を失った。当代実力者の脅迫はもちろん、テロにあった要員も多い。しかし腐敗の清算は政治と制度に優先されるという信念を貫いた。そしてその力を市民の中で育んだ。
7日午前のことだ。九龍半島の油塘という住宅地の郵便局前に大きな車1台が現れた。12トントラックの大きさのICAC広報車だった。付近を歩いていた500人余りがあっという間に集まった。2人の広報要員が車から降りると、すぐに市民を相手に世論調査を実施した。腐敗清算のためのアイデアを得るためだった。広報パンフレットも配布されたが、そこには「香港の競争優位はあなたとICACにある」と書かれていた。