現代（ヒョンンデ）自動車が工場間の「ワークシェアリング」により蔚山（ウルサン）第３工場で主に生産していた小型車の「アバンテ」をスポーツ用多目的車（ＳＵＶ）ラインの第２工場でも生産する混類資産を開始した。

混類生産とは１つのラインで複数のモデルを生産するもの。

現代自動車は６日、「ツーソン」「サンタフェ」「ベラクルズ」などＳＵＶ専門工場の第２工場の組み立てラインで、小型車の「アバンテ」を同時に生産する混類生産システムを稼働すると明らかにした。

同社の労使は景気低迷の影響で需要が増えている小型車の供給拡大に向け３月３１日に物量共同委員会を開いた。第３工場で専門に生産している「アバンテ」を第２工場でも生産するワークシェアリングに合意したもの。しかし工場別で労組代議員の立場が異なり、これまで対立があった。

「アバンテ」のほか「ｉ３０」など小型車を生産する第３工場はこれまで輸出好調で平日４時間の残業と休日特別勤務を行っていた。

これに対し第２工場はＳＵＶ販売の急激な落ち込みで正常勤務すら厳しい状況だった。これによりこの工場の労働者間では給料が１カ月に１００万ウォン程度の格差が生じており、労組同士の対立の原因となっていた。

現代自動車の姜鎬敦（カン・ホドン）蔚山工場長（副社長）は「すでに労使間の合意をしているが、これまで労組同士が対立を示したことから耐えながら待ってきた。１カ月間の設備工事を通じて混類生産体制を確保した」と述べた。これで現代自動車は「アバンテ」の混類生産で年間３９万台の小型車生産能力を４８万台まで引き上げるなど弾力的な生産体制を確保したことになる。