ところでイ・ヒョリはどうして追い回されなければならなかったのだろうか。自分を敵対視する人ではない韓流ファンの前で…。それは疎通と言語の問題だ。もしイ・ヒョリが中国ファンの情緒や文化を知っていて簡単な中国語を駆使できたとしたら、今回の事件は「スーパースター」の面貌を刻印させるチャンスになったはずだ。香港スター、ジャッキー・チェンは広東話、普通話はもちろん英語や日本語、韓国語を駆使できる。記者とファンを相手にいつもセンスある言葉を投げかける。記者は6年前、香港で2時間彼に会い「韓流はグローバル化できるか」と問いかけたことがある。「英語ができればハリウッドの関門を通過することができるだろう」というのが彼の返事だった。今年初め、ソウルを訪れたトム・クルーズが韓国語を一言二言を話し、どれだけ多くの映画ファンの心をメロメロにしたか。
ハリウッドが米国大衆文化の象徴であるように韓流は韓国を知らせてきたソフトパワーだ。それなら韓流スターたちはアジアファンとどれだけ通じているか。英語や中国語、日本語で現地ファンに温かく対話を交わすことのできる人がどのくらいいるか。海外に出て、借りてきた猫のようにおとなしく、ぎこちなく行動する韓流スターが少なくないという事実は、国内ではよく知られていないだろう。韓国関連イベントに高額の出演料を要求することも多い。最近人気のある芸能番組の出演者たちが時々隣の国をけなす場面を見ていると冷や汗をかく。韓流は今、再跳躍をするのか、「寒流」になるのか、岐路に立たされている。そんな点で現地の言語と文化を学び、中国大陸にどぶんと跳びこんだチャン・ナラ、幼い年齢で日本の舞台に挑戦したBoAは鶏群の一鶴だ。