国会外交通商統一委員会がおととい、韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案を苦労の末に通過させた。昨年のチェーンソーとハンマーが飛び交った暴力国会の姿と比較すれば一部野党議員の突出した行動にもかかわらず批准同意案が常任委員会で比較的円満に処理されたことは幸いだ。韓米FTAは2007年6月に妥結して以来実に22カ月ぶりに国会の最初の関門を越えた。残っているのは韓国側の本会議での処理と米国議会での批准だ。これまで韓米FTAが歩んできた険しい道のりを考えると、残りの過程も順調だという保障はない。しかしひとまず両国政府間の交渉妥結と協定文署名に続き国会の批准手続きでもさらに一歩を踏み出しただけに、韓米FTAが曲折の中でも進展しているということに希望を持つ。
われわれはこれまで韓米両国でFTA批准手続きを速やかに終えることを一貫して主張してきた。ただ今年に入り米国の政権交代と政治構図の変化で再交渉の可能性が提起されたことから、韓国側も時間的な余裕を持って慎重に対応する必要があるという点を認める。しかしいまや韓国国会が批准同意手続きを再稼働しただけに、再交渉を念頭に置いた留保的な姿勢よりは、強力な推進意思を示す必要がある。今後国会本会議での批准同意案処理を前倒しして米国側にもFTA批准を積極的に要求すべきということだ。