「『セックス・アンド・ザ・シティ』の公開日にはすべての遊説日程を取り消す」--。大統領選挙候補時代、バラク・オバマ氏が言った冗談だ。映画にまでなって再誕生したそのドラマのファンは、オバマ大統領だけだろうか。主人公であるニューヨークの30代未婚女性4人組の一挙手一投足に全世界の女性が泣いて笑った。特に「立派な未婚男性はいったいどこに行ったの」という彼女たちの泣き言が他人事ではなかった年齢のいった女性たちの声援はたいしたものだった。劇中で恋愛の記憶さえ忘れかけていたミランダが、その場でパートナーを次々に紹介してもらえる場に出かける。「私、ハーバード大のロースクールを出た女です」「活躍中のローファームの弁護士です」瞬間、男性たちの表情ががくりと変化する。