米国務省は25日「世界の人権状況に関する年次報告書」の2008年度版を発表し「北朝鮮の人権状況が依然として非常に悪い」とした上で「北朝鮮政権は表現、言論、集会、結社の自由を否認し、移住と労働者の権利を制限するなどほぼすべての部分にわたり住民の生き方を統制している」と評した。
180カ国の人権状況をまとめた同報告書は「北朝鮮では政治犯などに対する脱法的な殺害を含め、失踪、拘禁などの報告が相次いでいる」と指摘している。報告書は昨年7月、北朝鮮軍が北朝鮮南東部の観光地、金剛山(クムガンサン)の宿舎周辺を散歩中だった韓国人女性観光客を射殺した事件を、「北朝鮮が恣意的に生命を奪った人権侵害ケース」に明記した。