今年4月29日の夜。MBCテレビ(文化放送)の報道番組『PD手帳』の画面を通じ、暗鬱な音楽とともに米国の牛が力なく倒れる場面が放送された。続いて、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が死因かもしれないという米国人女性のことが伝えられた。「韓国人は牛海綿状脳症(BSE)に脆弱だ」という説明が続いた。衝撃的な内容は国民を「BSE恐怖」に追い込んだ。
4月18日に韓米両国が牛肉市場を開放することで合意した後、インターネット上に‘怪談’として広がりつつあったうわさが‘現実’として受けとめられ始めた。ソウル中心部の光化門(クァンファムン)では5月2日に1回目のろうそくデモが行われた後、集会は8月まで続行した。