英国ロンドンの首相官邸と国会議事堂の間には地下観光名所が一つある。 1940年代序盤に保守党出身のウィンストン・チャーチル首相が設置した戦争状況室だ。 地下深く薄暗い廊下を通れば、狭苦しい会議室が出てくる。 ここに入れば座席の配置がまず目を引く。 チャーチルのすぐ隣には労働党党首のクレメント・アトリーが座った。 チャーチルは戦争が始まると、最大政敵のアトリーを副首相兼内務相に引き込んだ。 会議で2人の意見が一致すれば直ちに最高作戦命令になった。 ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーよりも速くて効率的だった。 野党が反発すれば、アトリーが議事堂に駆けつけて所属議員を鎮静させた。 チャーチルは会議の度に統計省の職員を呼び、ありのままの戦況も公開した。 英国軍の連戦連敗の知らせはむしろ英国人を団結させた。 チャーチルとアトリーは手を取り合い、民心をつかむのに成功した。