北朝鮮は12月1日から開城(ケソン)観光事業を中断させ、南北(韓国・北朝鮮)連結の象徴である京義線(ソウル~新義州区間)鉄道の運行とすべての商業的な交流、民間協力事業も中断させる方針を決めた。ただ開城工業団地は、中小企業への特例的な保障措置として企業経営を持続できるようにした。
この10年間、南北経済協力の「看板事業」となっていた金剛山(クムガンサン 北朝鮮南東部の観光地)と開城が消えており、南北関係の停滞は深まりつつある。このようになった基本的な背景は、南北関係で真の対話がなかったためとみられる。新政権は6.15宣言(2000年6月15日に金大中当時大統領と金正日委員長が合意、発表した共同宣言)、10.4宣言(金正日・盧武鉉両氏による南北関係の発展と平和繁栄に向けた宣言)について具体的に協議する意向があることを数回表明し、北朝鮮に対し、南北対話に臨むよう呼びかけた。