1997年11月20日。 マニラ発金浦(キムポ)行きの飛行機から、見たことのない30代後半のアメリカ人が降りた。 彼は直ちに新任の林昌烈(イム・チャンヨル)経済副総理と向かい合って座った。 彼は非常に物静かだった。 そうでありながらも「約束を守らなければ困る」というメッセージを繰り返した。 静かな声だった。 国際通貨基金(IMF)救済金融申請の合意を覆すなという警告だった。 林副総理は半日後の夜10時20分、白旗投降した。 その若い紳士がティモシー・ガイトナー米財務長官内定者だ。 翌年、彼は日本大蔵省の手首を捻って円高までも食い止めた。