【社説】国際信頼傷つけた外換銀行安値売却めぐる議論
2003年に外換銀行が米国系ファンドのローンスターに安値で売却されたとはみられないという裁判所の判決が出た。これによりローンスターと結託して外換銀行を安値で売却したとして起訴された辺陽浩(ピョン・ヤンホ)元財政経済部金融政策局長と、李康源(イ・ガンウォン)元外換銀行頭取、李達鏞(イ・ダルヨン)元副頭取に対する背任容疑についてすべて無罪が言い渡された。ローンスターの買収資格をめぐる議論が起きてから4年、安値売却に対する検察の捜査が始まってから2年ぶりに、外換銀行売却には何の問題もなかったとの結論が出たのだ。まるで国を売り飛ばした罪人を処断するかのように国中を騒がせた司法処理の結果がなんの問題もなかったというのは、なにかむなしいと言えようか。これまで捜査と裁判に苦しめられた当事者の苦難と、無謀な司法処理により地に落ちた国の体面と国際信頼度はどうするつもりなのか。
実際、今回の裁判は最初からするべきではない裁判だった。ある市民団体が提起した安値売却疑惑をめぐり与野党の国会議員と監査院が乗り出し、検察の捜査と法廷での攻防に至る過程自体が、世界13位の経済大国では起きるはずのないことだった。苦しい時にやむを得ず売却した銀行が後になって価格が上がると、安値で売却したとか食い逃げだとか悔しがる病気が再発し、ここへ世論を装ったいわゆる‘国民情緒法’の俎上に乗せられた。ここまでは事情を知らない一般人の国民感情であるとしても、監査院と検察すら根拠のない世論を背景に捜査に乗り出したことは到底理解できないことだ。監査院は安値売却の証拠もなく検察に捜査を依頼し、検察は10カ月にわたる捜査にもかかわらず不法行為の証拠を見つけられなかった。それならばここで終えるべきだった。いくら悔しいといっても政策は政策であり、契約は契約だ。私的な利得を狙った明白な不法行為でないなら危機状況で下された政府当局者の政策的決定を法廷に持ち込んではならない。