石炭から石油を作る南アフリカ、技術がエネルギー強国だ
南アフリカ共和国は石油を一滴も産出しないが、石炭から石油を抽出する石炭液化技術(CTL)をいち早く開発し、石油自給率は28%に達している。同国の石油会社サソールの広報担当者は、「1950年代初めに南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)に反対する各国の経済制裁により石油の確保が困難になり開発した技術だ。CTL技術を基盤にいまではガスから石油を作るガス液化燃料(GTL)技術を確保している」と話す。中国や周辺のアフリカ諸国から技術移転を求められているが、同社は各国への合弁投資にこだわっているという。