民間食品衛生検査機関の緩みが深刻な状態にある。食品医薬品安全庁の依頼を受け、食品に害があるかどうかを判定するこれらの機関が今までずさんな検査を行ってきたということが明らかになった。昨日、食品医薬品安全庁が提出した国政監査の資料を見ると、ソウル松坡区(ソンパグ)の A研究所は実験を行いもせずに検査結果を偽って出していたことが摘発され、指定機関から外された。仁川富平区(インチョン・プピョング)にある B研究所はゴマ油の安全性を検査するにあたり、6項目のうちの1項目しか検査を実施せずに合格の判定を出した。
29カ所ある民間食品衛生検査機関のうち、約10カ所の機関(35%)がこのようにいい加減な検査を実施し、今年上半期の食品医薬品安全庁の資格審査で不適格の判定を受けたという。これらの機関の呆れた態度は韓国の食品安全システムの問題点を浮き彫りにしている。どれだけ食品安全を叫んでみたところで、これではどうにもならない。これでは苦労して安全装置を強化しても、現場できちんと使用していなければ何の意味もなさない。今回、明るみに出た一部の民間機関の有様は犯罪にも等しい。食品医薬品安全庁にだけ任せておくのではなく、監査院と検察が実態を究明して責任を問う必要がある。