民営化と統廃合など大胆な公共機関改革作業が推進される中、305の公共機関長と役員に対する公募の手続きが始まった。実際のところは今回の大々的な公共機関長選抜に対し、期待より不安が先走る。これまで見せたこの政府の人事が国民の期待にそぐわなかったからだ。その上、これまで政府傘下公共機関長の交代過程に問題があり、新しい機関長に誰が選ばれるのかにまた熱い視線が注がれている。
政府は今回の公共機関長を選ぶ原則として専門性と改革性を掲げている。我々もこうした人事の原則が厳格に守られることを期待する。市中には今回の公共機関長人事をめぐり、すでにあらゆる否定的なうわさがはびこっている。特定学校と地域、宗教を背景にした人物が好まれるとか、誰々にお近づきになった方がいいといった具体的な話だ。政府の中心人物が人をあらかじめ内定しておき、形だけ公募手続きをとるという話も聞こえる。こんな話が出回るということ自体が、人事に対する国民の不信を反映しているという点を肝に銘じてほしい。