中山恭子氏(68)。日本の参議院議員であると同時に福田首相の北朝鮮拉致被害者問題担当補佐官だ。安倍晋三首相就任とともに新設されたポストだ。その以前から北朝鮮で拉致された被害者の家族と政府の間をつなぐパイプラインの役割をし、対北強硬政策を進めてきた彼女が、最近2度も訪韓した。新政府発足直前の2月初めと韓日首脳会談が行われた後の先月25日だ。青瓦台と外交通商部、統一部の関係者らに静かに会った。異例的行動だ。中山補佐官の訪韓は現在の日本が処す困惑した状況を映している。北朝鮮の核プログラム申告問題が急進展し、テロ支援国解除が可視圏に入ってきたからだ。日本人拉致問題は米国が北朝鮮をテロ支援国で規定した要件のひとつだ。しかし、米国は同盟国日本の国内政治最大の関心となっている拉致問題が進展がなくてもテロ支援国解除措置を取る態勢だ。