【コラム】韓国ロケット「ヌリ」初打ち上げは成功するのか、スペースXに問うべき(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.28 15:46
「羅老」時代を振り返ってみよう。2009年8月の最初の打ち上げでフェアリング(覆い)が分離せず衛星軌道進入に失敗し、翌年6月の打ち上げでは137秒後に1段目のロケットが爆発して墜落した。相次ぐ失敗で当時は国産衛星ロケットに関する世論は冷めた。結局、当時の李柱鎮(イ・ジュジン)航宇研院長が2回の打ち上げ失敗の責任を取って辞任した。打ち上げ責任者だった当時の趙光来(チョ・クァンレ)羅老号開発事業団長は、科学技術情報通信部の監査室から横領などの容疑まで含め、数回の監査に苦しんだ。結果は嫌疑なしだった。
あらゆる分野でそうだが、宇宙産業でも失敗はむしろ資産だ。失敗から一歩ずつ前進した。宇宙ロケットが初めて世の中に登場した1950年代には計48回の打ち上げがあり、うち28回(58%)は失敗だった。その後、歳月が経過すると失敗率は急激に低下し、2010年代には6.8%となった。しかし2000年代までにロケットを確保した国のうち、新しく開発したロケットの最初の打ち上げの成功率は27.2%にすぎない。代表的な事例がイーロン・マスクの宇宙企業スペースXだ。スペースXは現在、世界トップの民間宇宙企業になったが、2006年から始めたファルコン1ロケットの打ち上げに3回連続で失敗し、破産直前に追い込まれた。4回目の打ち上げで奇跡的に成功し、投資が続いて復活に成功した。