中国経済が１－３月期の輸出繰り上げにより５．４％成長した。中国国家統計局は「内需と輸出多角化が効果を上げた」としながらも、「外部環境がますます複雑で深刻化している」と診断した。

中国国家統計局の盛来運副局長は１６日、「１－３月期の国内総生産（ＧＤＰ）は前年同期比５．４％増加した」と発表した。トランプ米大統領が貿易戦争を始めてから中国が出した初の経済成績表で、昨年１０－１２月期の成長率と同じだ。今年の年間成長率目標である５．０％だけでなく専門家らが予想した５．１％を上回る数値だ。

中国の１－３月期のサプライズ成長率は米国の「関税爆弾」を避けるために繰り上げた輸出が寄与したと評価される。１－３月期の中国の輸出は前年同期比６．９％増え、昨年１－３月期の輸出増加率４．９％より大きく膨らんだ。これに対し輸入は６．０％減少し、輸出入総額は１．３％の増加にとどまった。昨年中国の１－３月期輸出入総額増加率が５．０％だったことと比較すると減少幅が大きい。

今後が問題だ。米国が課した合計１４５％の関税に耐えられるかがカギだ。盛副局長は「短期的な圧迫はあるだろうが、長期的な流れに影響を及ぼすことはないだろう」と強調した。成長率目標達成に自信を持つ中国と違い、西側金融圏の見通しは暗い。最近モルガン・スタンレーは今年の中国のＧＤＰ成長率推定値を４．５％から４．２％に、ＵＢＳは４．０％から３．４％にそれぞれ引き下げた。中国の１－３月期成績表をめぐりフィナンシャル・タイムズは「中国の家計が深刻な不動産沈滞から回復に向け力を入れているタイミングで世界１・２位の経済大国間の完全なデカップリング（脱同調化）が懸念される」と指摘した。