ドナルド・トランプ米国大統領がいわゆる「外国人・治安諸法」を動員した不法移民者の追放に一時ブレーキをかけた連邦判事に対して「弾劾しなければならない」として攻撃に出た。

１８日（現地時間）、トランプ大統領は自身のＳＮＳであるトゥルス・ソーシャルに「急進的な左派狂人判事は大統領に当選しなかった」と明らかにした。

トランプ大統領は「彼は（大統領選挙）一般投票を相当数の票差で勝てず、競合州７カ所で勝ったわけでもない」として「彼は何も勝ったことがない」と話した。

また「私は色々な理由で勝ったが、不法移民に対する戦いが今回の歴史的勝利の一番目の理由だっただろう」とし「私は有権者が望むことをしている。私たちは悪辣で暴力的かつ狂った犯罪者が米国にいることを望まない」と述べた。

この日、トランプ大統領のこのような発言は、トランプ政府が連邦裁判所の追放一時停止命令を露骨に無視し、憲政危機を招いているという批判が提起された状況から出たものだ。

トランプ大統領の発言は、自分が大統領選挙で勝ったため、司法府の決定を事実上無視してもいいという論理で、関連論議を呼んだものとみられる。

これに先立って、トランプ政府は１５日、２６０人以上の移民者をエルサルバドルに追放した。ワシントンＤＣ連邦のジェームズ・ボスバーグ判事は同日、追放を一時停止するように命令を下したが、トランプ政権がこの命令を無視して追放を強行したという指摘が出て論争を巻き起こした。

しかしトランプ政権はこのような論争にも「私は判事や左派がどう思うか気にしない」として強制追放の強行方針を明らかにしている。

さらにトランプ政府の法務部は前日、連邦控訴裁判所に書簡を送り、ボスバーグ判事を事件から排除することを求めた。

司法省は１７日夜、裁判所に提出した書類を通じてトランプ大統領の外国人・治安諸法が司法検討の対象ではないとし、ボスバーグ判事に一時停止命令を解除することも求めたと、ニューヨーク・タイムズ（ＮＹＴ）などは伝えた。

一方、トランプ大統領は同日、ホワイトハウスがＸに投稿した動画で、不法移民者に税関・国境取締局（ＣＢＰ）のアプリを活用し、自発的に米国を離れることを促した。

また、「不法入国した人たちは簡単に自ら出国するか、さもなければ強制的に追放されるだろう」と述べた。