トランプ大統領「4月2日相互関税賦課…時間過ぎればさらに上がることも」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.03.10 10:02
トランプ米大統領は来月2日からの相互関税賦課方針を繰り返し確認し、「関税は時間が過ぎてさらに上がるかもしれない」とした。トランプ大統領は9日に放送されたフォックスニュースとのインタビューで「4月2日にすべてが相互主義となる。彼らがわれわれに請求するものをわれわれも請求する」としてこのように話した。
トランプ大統領はメキシコとカナダに対し4日から25%の関税を適用し、両国から輸入される自動車に対しては施行を1カ月猶予することにした決定に対し「メキシコとカナダをある程度は助けたかった」と理由を明らかにした。
◇カナダ・メキシコ関税猶予は短期的
ただトランプ大統領は今回の措置は短期的なものだと話した。「米国の自動車メーカーとUSMCAのためにも公平なものと考えて短期間の若干の休息を与えることにした」としながらだ。各国の対米関税率と非関税障壁などを総合的に検討した後に適用すると公言した相互関税賦課時点の4月2日に合わせてメキシコとカナダへの関税再賦課措置がなされるものと予告した形だ。
トランプ大統領は関税政策の予測不可能性に対する質問に「関税は時間が過ぎて上がるかもしれない」として引き上げの可能性を示唆した後、「それ(関税政策)が予測可能になるかわからない。(予測不可能性は)悪いものではないと考える」と話した。
◇景気鈍化指摘に「そのような予測は嫌い」
米国の一部で懸念される景気低迷の可能性と関連しては「そのような予測はしたくない。われわれがやっているのは非常に大きなことなので過渡期がある。常に若干の時間がかかる時期がある」とした。「トランプ発関税戦争」が本格化した中で米国の経済成長率をリアルタイムで推定するアトランタ連邦準備銀行の「GDP(国内総生産)ナウ」で最近1-3月期の米国のGDPがマイナス2.8%を記録するだろうという予想が出るなど米国の景気鈍化を懸念する声が大きくなる状況だ。
それでもトランプ大統領は「時間が少しかかるだろうがわれわれに良いことだと考える。うまくいくだろう」と話した。続けて「私がすべきことは強い国を作ること。中国は100年を見据えているがわれわれは四半期単位で動いている。そのようにしてはならない」と付け加えた。短期的には副作用があっても既存の国政路線を継続して強行していくという意味だ。
◇米商務長官「鉄鋼関税12日から予定通りに」
ラトニック米商務長官はこの日、NBCとのインタビューで、関税賦課によるインフレの可能性に対して「外国製品はもう少し高くなるかもしれないが米国製品は安くなるだろう。みなさんは米国製品を購入して米国人を助けることになるだろう」と話した。景気低迷の可能性を問われると「絶対そうはならない」と一蹴した。
ラトニック長官は外国製の鉄鋼とアルミニウムに対する25%の関税と関連しては、トランプ大統領が予告した通り12日から課されると明らかにした。カナダ産の木材と酪農製品に対する250%の関税が近く始まるかとの質問には「そうではない。(米国産)酪農製品に対するカナダの250%の関税はとんでもないことであり大統領も対応するだろうが、4月2日までは対応しないことにした」と話した。トランプ大統領は7日にカナダ産の木材と酪農製品に対し10~11日ごろに相互関税を課す考えだとしたが、来月2日の相互関税賦課決定時に一括で行われるという話だ。
◇トランプ「プーチン・金正恩とも仲良く過ごした」
トランプ大統領はこの日のインタビューで、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談決裂で失敗に終わったウクライナとの鉱物協定成功の可能性に対する質問には「そうなりそうだ。実現するだろう」と答えた。ロシアに肩入れするとの指摘に対しては、自分よりロシアに強硬だった人はいなかったと主張した。
トランプ大統領は「私はプーチン(ロシア大統領)とも、金正恩(北朝鮮国務委員長)とも、習近平(中国国家主席)とも仲良く過ごした。だが中国に対しても私より強く出る人はいなかった」ともした。トランプ大統領は米国の支援中断でウクライナが生き残れない可能性もあるという事実は構わないのかという質問には「いずれにせよ生き残れない可能性もある。だがわれわれはロシアの弱点も持っている」と答えた。
ルビオ国務長官は10~12日にサウジアラビアのジッダを訪問し、ウクライナ政府のカウンターパートとともにウクライナ戦争終戦案と鉱物協定問題を話し合う予定だ。ここにはウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)、ウィトコフ中東担当特使も参加すると予想される。ウクライナからもイェルマク大統領秘書室長、シビハ外相、ウメロフ国防相ら高官が出る。ゼレンスキー大統領もこの期間中にサウジアラビアを訪れ同国のムハンマド皇太子と面談する計画だ。