ゼレンスキー大統領「ウクライナがNATOに加盟すればただちに辞任可能」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.02.24 09:47
ウクライナのゼレンスキー大統領が、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば大統領から退く用意があると明らかにした。
ロイター通信によると、ゼレンスキー大統領は23日の記者会見で「ウクライナに平和が来るならば、本当に私がこのポストから離れることを願うならば、私は準備ができている。条件がただちに提供されるならばNATOとそれ(大統領職)を引き替えることができる」と話した。
これは最近米国とロシアがウクライナを排除したまま終戦交渉を始めた状況でNATO加盟を「レッドライン」に設定した発言と解釈される。
ウクライナのNATO加盟は終戦交渉で最大の争点だ。ロシアはウクライナのNATO加盟放棄を終戦交渉の必須条件として掲げた。また、ロシアはゼレンスキー大統領が昨年5月の任期満了後も戒厳令を理由に選挙を行わず不法に大統領職を維持していると主張している。
こうした中、トランプ米大統領はNATO加盟に否定的な立場を見せ、ゼレンスキー大統領を「選挙を行わなかった独裁者」と呼びウクライナの外交的な位置付けが狭まった。
これに対しゼレンスキー大統領は「本当に独裁者だったら機嫌を損ねたが私は独裁者ではない。合法的に選出された大統領」としながら反論した。続けてトランプ大統領に向け「単純な仲裁者以上の役割をすることを望む。それだけでは十分でない」とし、ロシアの脅威から自らを防御できるよう安保保証を要請した。
ゼレンスキー大統領は米国とウクライナの鉱物交渉と関連し「進展をしている」としてこの日も両国当局者が連絡を取り合ったと伝えた。
この交渉は終戦問題とも密接に関連している。米国はウクライナに対する軍事的支援の見返りとしてレアアース開発権益を要求しており、ウクライナは自国の安保保証を条件に掲げている。
トランプ大統領がウクライナに3年間提供した援助の見返りとして5000億ドル相当を要求したという報道と関連し、ゼレンスキー大統領はウクライナが借金をしたという考えを拒否した。彼は「ウクライナを債務者にするいかなる形式も最終合意にない。今晩から5000億ドル問題はこれ以上ない」と話した。AP通信はこれを米国とウクライナの交渉が合意に近付いたというシグナルと解釈した。
ゼレンスキー大統領はウクライナ戦争3周年となる24日に開かれる首脳会議が転換点になるだろうと期待した。彼は「おそらく転換点になるだろう」としながら13人の指導者が対面で、24人の指導者がオンラインで参加すると明らかにした。
この日のゼレンスキー大統領の記者会見に先立ち、ウクライナ高位当局者も別途の記者会見を行った。
ウクライナ軍のブダノフ情報総局長は、ロシア軍の最前線弾薬需要の50%を北朝鮮が提供しているとし、北朝鮮がロシアに170ミリ自走曲射砲と240ミリ多連装ロケット発射システムも大規模に供給し始めたと話した。
米ロ終戦交渉と関連し、ウクライナのイェルマク大統領秘書室長は「ウクライナの独立、領土保全、主権は妥協対象ではない」と強調した。
スビリデンコ第1副首相兼経済相は、ロシア軍が占領している領土に3500億ドル相当の重要資源が埋蔵されていると説明した。
米国がレアアース交渉過程でウクライナにスペースXの衛星インターネットサービス「スターリンク」遮断の可能性を言及したのと関連し、ウメロフ国防相は「解決策があり代案がある」として対応案を摸索中だと明らかにした。
一方、ゼレンスキー大統領はソーシャルメディアを通じロシアが合計267機のドローンを動員してウクライナを攻撃したとし、「イラン製ドローンを使って以来最大規模」と伝えた。