韓国軍「今週は北西と西の風の予想…北朝鮮がごみ風船散布の可能性」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.07.29 16:55
北朝鮮のごみ風船有効落下率が96%に高まった中で韓国軍はごみ風船が再び飛来する可能性を鋭意注視している。
韓国軍合同参謀本部のイ・ソンジュン公報室長は29日の定例会見で、「今週は北西の風や西の風が予想される場合があり、対南ごみ風船が飛んでくる可能性もある」と明らかにした。
北朝鮮は対北朝鮮ビラを口実にして5月末から南に汚物やごみの入った風船を飛ばしており、今月24~25日には10回目となる対南ごみ風船を飛ばした。
こうした中で北朝鮮の10回目の対南ごみ風船500個ほどのうち480個が韓国地域に落ちていたことがわかった。韓国内有効落下率は96%に上り、10回の散布のうち最も高い効率を見せたことが確認された。
現在まで合同参謀本部が公開した情報を基に計算した北朝鮮の汚物・ごみ風船の韓国内有効落下率は▽1回目が57.7%▽2回目が12.5%▽3回目が24.2%(1~3回目は特定時間帯基準の集計で最終集計ではない)、▽5回目が28.6%▽6回目が40.0% ▽7回目が38.8%▽8回目が20.0%▽9回目が48.0%などだ。4回目の散布時の落下個数は公開されなかった。
韓国内有効落下率が50%を超えたのは1回目時が唯一だった。3回目の時は北朝鮮が韓国に飛ばした風船が北朝鮮地域や海上に飛んで行ったものも韓国軍に識別された。当時韓国軍当局は軍の観測範囲を超えた後に山と海に落ちたものも多数だと推定し北朝鮮の汚物風船は「効率が良くない」と分析した。
しかし10回目の散布時は多くの風船が韓国域内に落ちた。一部はソウル・竜山(ヨンサン)にある大統領室構内に落下した。
先月初めに国立中央博物館と竜山区庁、梨泰院(イテウォン)駅周辺など大統領室庁舎に近い場所に北朝鮮の風船が落ちたことはあったが大統領室構内で落下物が見つかったのは今回が初めてだ。一部は国会と在韓米軍基地にも落ちた。
これに対し韓国軍は西部・中部・東部戦線に配備された固定式拡声器をリレー式で順番に放送して対応していたが、21日午後1時からは前方地域すべての拡声器を同時に稼動する方式に転換した。
北朝鮮軍も韓国軍の拡声器放送に対抗し20日から聴取妨害目的で韓国に向けた拡声器から騒音を送出している。