【コラム】北朝鮮はロシアのシンデレラなのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.07.07 11:08
歴史上ロシアと最も激しく戦争をした国は現在の西欧諸国だ。ウクライナ戦争4カ月前にバイデン米大統領と彼の参謀はロシアがウクライナを全面侵攻するだろうという結論を下した。しかしフランスとドイツのような欧州の国はこれを信じなかった。彼らにとってプーチン氏はそんな無謀なことを行う人ではなかった。さらにフランスのマクロン大統領は戦争直前にプーチン大統領と電話会談をした後、戦争はないだろうと確信までした。西側世界に映ったロシアは難解な国だった。
ロシアが事実を隠した歴史的事例は多い。1932~33年のウクライナの干ばつの際にスターリンは急速な工業化のためにウクライナから輸出用穀物徴発を強行し390万人のウクライナ人が餓死した。ソ連政府は「ホロドモール」と呼ばれるこの惨状を隠した。第2次世界大戦後にソ連はポーランドの知識人と将校2万人をカチンの森で銃殺したが、50年間その虐殺を認めなかった。1986年にウクライナのチェルノブイリ原発爆発事故が起きた直後にゴルバチョフ政権がこの事故を隠したために多くの人たちが放射能に被ばくした。国家目標達成と国の威信に役立たないならば事実を隠して嘘をつくのは国民に責任を負わない専制政権または権威主義政権の特徴だ。