韓日米首脳会談の定例化にコンセンサス…「共同声明、中国向けのテコになるか」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.08 11:58
3カ国首脳は、今回の共同声明に北朝鮮に対する強力な警告メッセージを盛り込む見通しだ。すでに公式化したミサイル警報情報のリアルタイムでの共有状況を把握し加速することを含め、韓国と日本に対する米国の拡張抑制提供への意志も再び明確になる可能性が大きい。ただ、韓米核協議グループ(NCG)を日本にまで拡大する案は議題から除外される見通しだ。NCGは4月、尹大統領の国賓訪米の核心成果物で韓米両国間懸案という共感があるというのが当局の一貫した説明だ。
対北朝鮮問題のほか、核心議題は3カ国のインド太平洋戦略になるという観測だ。先のプノンペン声明に「インド太平洋」は16回言及された。「北朝鮮」が6回言及されたことを考えると、3カ国首脳会談の軸がインド・太平洋戦略に置かれているという傍証だ。特に「不法な海洋権益の主張と埋立地域の軍事化など一方的な現状変更の試みに強く反対する」「台湾海峡での平和と安定維持の重要性を再確認する」という内容が盛り込まれたように、中国に直接言及しなくても中国への牽制のメッセージが盛り込まれる可能性が大きい。
韓日米首脳会談が米国の国家戦略による中国牽制の協議体になるのではないかという見方について、韓国与党高官は「中心議題は北朝鮮で、中国牽制用ではない」としながらも「テコにはなり得る」と述べた。中国の今後の行動によって、3カ国首脳会談の意味合いが改めて定められるという趣旨だ。
中国は牽制球を投げた。官営環球時報はこの日の社説で「表面的には3カ国が北朝鮮の脅威に対応するという旗印を掲げているが、米国は常に北東アジアに『小さなNATO(北大西洋条約機構)式』の三角軍事同盟を作りたがっている」とし「キャンプデービッド首脳会談は韓国と日本にとってリスクがある」と主張した。
外交筋は「キャンプデービッドの気楽で余裕のある雰囲気の中で、3国首脳がポンと投げたり受けるやり方で対話が進めば、議題がどこまで拡張されるか予断し難い」と話した。
一方、一部の外交街では「経済通商関係を基盤にした実質的協力関係」という対中関係の原則をきちんと守らなければならないという要求もある。最近、米国が今回の会談の共同声明に「日韓各国が攻撃されれば、互いに協議する義務がある」という内容を盛り込むことを望んでいるというフィナンシャル・タイムズの報道に対して、当局者が「否定的だ。緩急をつける必要がある」と言及したのもこのような気流の延長線とみられる。
韓日米首脳会談の定例化にコンセンサス…「共同声明、中国向けのテコになるか」(1)