世界で注目された「アイオニック5N」…強い出力にドリフトまで、電気自動車も運転おもしろい(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.07.23 12:34
シュー。スタートと同時に奇異でかすかな電気モーターの音とともに背中がシートにぴったりくっついた。後から押されるというより前に吸い込まれるような感じに鳥肌が立った。豪雨で路面がびっしょり濡れていた上に出力まで強く、ハンドルを握ったヒョンデ(現代自動車)の高性能車試験チーム責任者のクォン・ジョンヒョク氏がアクセルを少し深く踏み込むと後輪が左右にすっと滑って揺れ動いた。勾配のある英グッドウッドヒルクライムレーシングトラック1.86キロメートルを走る間、静かでおとなしい電気自動車も「運転する楽しさがある」という事実を悟った瞬間だった。
◇ヒョンデの高性能ブランド初の電気自動車
筆者が乗った車はヒョンデの「Nビジョン74」。この車はヒョンデが昨年5月に公開した水素電気ハイブリッドスポーツカーだ。リチウムイオンバッテリーと水素を利用して電気を作る燃料電池を持った高性能電気自動車だ。後輪の左右にひとつずつ取り付けられた電気モーターは普段はバッテリー、急加速と高速走行時にはバッテリーと燃料電池の両方から電力を得て使う。最高出力は670馬力、最大トルクは91.8kg・m(エンジン車換算)に達する。この車は下半期に市販予定のヒョンデの高性能電気自動車「アイオニック5 N」と最も似ている。