急激な物価が上がり食材価格も上昇するとソウル市教育庁が無償給食支援金を増やす案を推進している。費用を増やさなくては給食の質を維持することが難しいという判断からだ。予算を分担する２５自治区との協議が円滑に行われ、２学期から給食単価を引き上げることができるものとみられる。

１０日ソウル市教育庁は２学期の学校給食費支援単価を引き上げる案を推進中だと明らかにした。無償給食予算は教育庁が５０％、ソウル市が３０％、各自治区が２０％ずつ分担する。ソウル市教育庁関係者は「９月補正予算を通した２学期の給食費の目標引き上げ金額は１００億ウォンで、教育庁が５０億ウォン、ソウル市が３０億ウォン、２５自治区が２０億ウォンを負担することを目指している」とし、「ソウル市と２０自治区から肯定的な回答を受け、残りの５個の自治区から回答を待っている」とした。

現在、ソウル市は管内すべての国・公私立小・中・高など生徒を対象に無償給食を施行している。２０１１年住民投票を経て無償給食条例案が成立した後、昨年すべての学校の全学年に拡大した。今年３月からはソウル公私立幼稚園も無償給食支援が始まった。

学校別１人当たり給食単価は学校級と給食人員により変わる。ソウル市教育庁「２０２２学年度学校給食基本方向」によると、生徒１人当たり少なくとも３９１２ウォンから最大６７９１ウォンまで支援することが明らかになった。だが、食材値が暴騰し、この費用では給食の質を維持することが難しくなった。

ソウル市農水産食品公社によると、８日基準でサツマイモの平均価格は１０キロ当たり１万５４７８ウォンで、昨年同月より４４％上がった。サツマイモは学校給食でマッタン、鶏のカルビなどメニューにたくさん活用される。安い果物に属し、副食としてしばしば提供されるバナナも上級が２万３８３６ウォンで昨年より１１７％引き上げられた。飼料値が上昇して肉類も高くなった。同じ期間、豚肉と鶏肉は１８～２０％上がった。

ソウル市教育庁のチャン・ギルジャ給食企画チーム長は「オイル価格の引き上げで油で揚げるメニューをオーブンに焼くものに変え、果物・デザートのような副食を工業製品に変えたり回数を減らしたりする方法など現場で取り組んでいるが、厳しい状況」と伝えた。ソウル市教育庁が確定した補正予算案はソウル市議会に提出され、教育委員会と予算決算特別委員会（予算決算委）の審査を経て本会議で最終検討される。

ソウル市教育庁は７月末補正予算案を市議会に提出し、８月審議を経て９月初め本会議で議決されるようにソウル市と２５自治区に予算増額に関連して協力を求めるという方針だ。