韓国野党「秘書官夫人が夫人特別補佐官」 大統領室「秘線実勢表現は虚偽」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.08 08:47
韓国大統領室の「秘線実勢(陰の実力者)」論争がなかなか収まらない。李元模(イ・ウォンモ)人事秘書官夫人の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議同行と尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の母方6親等の先任行政官の採用を巡り、野党「共に民主党」は7日、猛攻に出た。
同党の朴洪根(パク・ホングン)院内代表はこの日党政策調整会議で「人事秘書官の配偶者シンさんが大統領就任直後から付属室にほぼ毎日出入りして金建希(キム・ゴンヒ)夫人のスケジュールや儀典を取り仕切っていた点が明らかになった。大統領室内部ではシンさんが『夫人特補(特別補佐官)』と呼ばれていた。公式な肩書がないにもかかわらず特補と呼ばれていることがまさに秘線実勢」と指摘した。続いて「尹大統領の親戚が大統領室先任行政官として勤務している事実も明らかになった。いかに多くの親戚が活躍中か分からないほど」と突いた。あわせて朴院内代表は「尹大統領は新政府が始まると同時に大統領室を平然と私有化している。秘線政治、知人チャンスで大統領室が運営されている現実が嘆かわしい」と話した。
禹相虎(ウ・サンホ)非常対策委員長はこの日、ラジオのインタビューでシンさんのNATO同行を巡り「金建希夫人の対話パートナーとして行ったようだが、正気の沙汰ではない」と話した。あわせて「問題は近くでこの方(金夫人)の動きを制御をできないこと」としながら「大統領も制御ができないのではないか」とした。禹委員長は「今回深刻に扱い、この方が事故を起こさないようにしなければならない。国の品格に関する問題」とし「いくら無理だとしても、体系を整えて統制しなければならない」と強調した。民主党院内代表団は8日には龍山(ヨンサン)大統領執務室正門前を訪ねて行き、「秘線実勢壟断と大統領室私有化糾弾記者会見」を開く考えだ。
だが、大統領室は積極的に反論した。大統領室関係者はこの日のブリーフィングで尹大統領6親等チェさんの付属室勤務について「公的業務を秘線実勢だと表現するのは明らかな誤報・虚偽事実で、悪意的報道」とし「秘線実勢は公的組織内にない時に最小限成立すること」と話した。チェ氏は付属室でいわゆる「官邸チーム」(仮称)所属のチーム長を担当している。大統領室関係者は「遠い親戚という理由だけで(採用から)排除すればそれもまた差別」としながら「(チェ氏は)選挙キャンプ構成の時から参加し、さまざまな業務を遂行してきており、大統領を最も至近距離で補佐した方」と強調した。大統領室関係者は「第2付属室を作る計画はないか」という取材陣質問には「作る計画はない」という立場を再確認した後、「付属室内で大統領を補佐し、また金建希夫人の業務が発生すればその中で十分に支援が行われている」と説明した。