【コラム】米国は天使でも悪魔でもない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.28 12:01
韓国系コメディアンのジョニー・ユンは1970年代に米国テレビトーク番組の伝説『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジョニー・カーソン』に出演したことがある。デビュー舞台の「必殺技」は韓国戦争(朝鮮戦争)だった。韓国は知らなくても韓国戦争は皆が知っているためだった。「わが家は本当に貧しかった。家族のみんながずっと飢えたまま一つの部屋に横になっていたが、夜中に泥棒が入ってきた。よしと思って泥棒の物を盗んだ」。米国の視聴者たちは爆笑したが、在米韓国人は涙を流した。
彼我560万人が死んでけがした約3年間の「小規模の世界大戦」が終わったが、韓国は1970年代初めまで米国の援助に依存する最貧国だった。これといった産業もなかった。1961年5・16クーデターの主役、朴正熙(パク・チョンヒ)は『国家と革命と私』で「国家予算の52%、国防予算の72.4%を米国の援助に依存した」と明らかにした。援助の権府USOM(米国国際開発庁)には数百人の米国人が常駐しながら貧しい新生国の資金源を管理した。