韓国与党議員団、トランプ氏側と面談「対北朝鮮政策、バイデン氏が継承することを期待」…外交街「素人外交」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.19 06:52
米国を訪問している共に民主党の韓半島(朝鮮半島)タスクフォース(TF)所属の宋永吉(ソン・ヨンギル)・金漢正(キム・ハンジョン)・尹建永(ユン・ゴンヨン)議員は17日(現地時間)、スティーブン・ビーガン国務部副長官と面談してジョー・バイデン行政府もドナルド・トランプ行政府の対北朝鮮政策を継承することを願うという意向を明らかにした。だが、米政権が交代される敏感な時期にワシントンを訪ねて退くトランプ政府の要人に新しい行政府に対する希望事項を伝えたこと自体が非常識な「素人外交」という指摘が出る。
韓半島TF団長を務める宋議員(国会外交統一委員長)はこの日、ビーガン副長官との面談で「トランプ行政府の北朝鮮に対する関与政策は孤立した北朝鮮を国際社会に引き出した有意義な第一歩」としながら「次期米国行政府でもこのような努力を続けるように願う」と述べた。
宋議員は「北朝鮮と対話するに当たり『トップダウン』と『ボトムアップ』2つの方式の間の相互調和が必要だ」とも話した。「トップダウン」方式は、ドナルド・トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が首脳会談を通じて非核化の解決法を模索した下向式アプローチをいう。
しかし、バイデン氏は今年初め外交専門紙「フォーリン・アフェアーズ」の寄稿では「北朝鮮に関する限り、わが交渉家に権限を与える」とし明らかにして実務交渉から最高位級に上る「ボトムアップ」方式の協議に出るということを伝えた。
金漢正議員はビーガン副長官に2000年金大中(キム・デジュン)政府の青瓦台(チョンワデ、大統領府)付属室長として南北首脳会談を遂行した経験に言及して「会談成功の背景には現代グループの対北朝鮮投資というビジネス的要素が貢献した」と話した。また「今は核開発にともなう厳格な対北朝鮮制裁が存在するため、非核化交渉に北朝鮮を参加させるためにはともに『アメ』を与える方式を工夫しなければならない」と明らかにした。南北経済協力と対北朝鮮制裁の緩和をにじませたと解釈できる部分だ。
だが、バイデン氏は先月大統領選候補テレビ討論で金委員長と会う条件で「北朝鮮が核能力を縮小するのに同意しなければならない」と述べた。北朝鮮が非核化措置を約束しない限り「トランプ式」首脳会談に出る意向がないということを見せたもので「アメ提供方式」とは距離がある。
牙山(アサン)政策研究院のチャ・ドゥヒョン首席研究委員は「バイデン陣営は今回の訪米をめぐり『韓国は自分たちの道を行こうとしている』という風に受け入れる可能性がある」と指摘した。宋永吉議員は「ビーガン副長官は民主党でもトランプ行政府の要人の中で最も認められる専門家」として「バイデン行政府で新しい韓半島ラインが構成された時、ビーガン副長官の意見が重要になると考えて面談した」と話した。