いまは欧州エクソダス…ロンドン→上海273万円の航空券が売り切れ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.17 12:04
18万元(約273万円)。
英国から中国への航空券価格だ。中国の航空会社が出したこのチケットはあっという間に売り切れた。14日のことだ。背景には新型コロナウイルスによる肺炎がある。
新型肺炎が欧州を襲い英国では人口の80%が感染する恐れがあるとの報道が出るほどだ。こうした事態を受け、すぐにロンドンを脱出して中国に戻ろうとする中国人が急速に増えている。
中国南方都市報が16日に伝えたところによると、中国人の欧州脱出に着眼した中国海航グループ傘下の金鹿公務航空はロンドンからジュネーブを経由して上海に向かうチャーター機商品を出した。
ビジネスジェットは一般人にはなじみがないが、世界500大企業のうち80%以上がこうした飛行機を所有しているという。主に自社に重要な顧客を迎えるなど特別な場合に利用しており、1980年代から発展し始めた。
金鹿がロンドン~ジュネーブ~上海便に投じる航空機は夢のジェット機と宣伝されるボーイングのBBJ787だ。内部施設が華麗でリビングと客室、メインルーム、クローゼット、トイレ、キッチンなど5つ星ホテル級の設備を備えた。
これに伴い、40人の顧客だけを受け付けるとし、出発日を18日に決めた。1人当たり座席価格は40万元から。特別な広告はしておらず、会社内部の知人を通じて口コミで宣伝した。
ところが反応は爆発的だった。商品を出すやいなや売り切れた。金鹿の運啓驥総経理は「最近市場の状況が良くなくてビジネスジェット機の運航は1日12回にすぎないが新商品が振るわない収入を挽回すると期待している」と話した。
金鹿は18日にロンドンを出発する商品は40人の定員を超えて予約希望者が集まったとし、需要を見て別の便を準備すると明らかにした。ロンドンから上海への一般航空券は最低7000元(約10万円)から最高で5万元(約76万円)に達するがチケットを確保するのは難しいのが実情だ。