本国の指示待ちで朝米協議遅らせた北朝鮮
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.10.26 08:41
北朝鮮の核問題を議論するために2日間の日程でスイス・ジュネーブで開かれた朝米高官級会談が25日に終了した。北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務省第1次官と米ボズワース北朝鮮担当特別代表を首席代表にした両国代表団は前日にジュネーブ米代表部で会談したのに続き、この日は北朝鮮代表部に場所を移して協議を進めた。双方は▽ウラン濃縮計画などの核計画の中断▽国際原子力機関(IAEA)視察団の復帰▽大量破壊兵器試験の中止宣言など6カ国協議再開に向けた北朝鮮の事前措置について集中的に議論した。
ボズワース代表は初日の会談を終えた後に「一部進展があった」と明らかにして目を引いた。金次官も「雰囲気は良かった」と話した。北朝鮮は当初午前から開かれることになっていた2日目の会談を、本国からの指示を理由に昼食を兼ねた会議に変えようと要請した。
北朝鮮代表団の一員としてジュネーブを訪れた韓成烈(ハン・ソンリョル)国連次席大使は本国からの指針を待つために会談が遅れるのかとの記者らの質問に、「おそらくそうなるだろう(Almost probably)」と答えた。会議時間を変更しながら本国と熟考する姿を見せることにより北朝鮮が意外な協議案を出すこともあるという観測が出てきた。
これと関連し、北朝鮮が大量破壊兵器試験の中止やIAEA視察団復帰など一部条件を受け入れられるという立場を示したのではないかとの見方が多い。米国は北朝鮮への人道的食糧支援のカードを出し意見の溝を埋めていったという分析だ。実際ボズワース代表も議題と関連して「すべてのこと(everything)」と明らかにした。
しかし韓米双方は「事前措置の核心はウラン濃縮の中断」という立場を維持している。韓国政府当局者は、「北朝鮮がウラン濃縮の中断に対する明確な立場を明らかにしてこそ進展があったと評価することができる」と話した。今回の会談の結果で一部意見の隔たりを狭めてもウラン濃縮中断問題が決着しなければ実質的な成果とみるのは難しいという意味だ。双方が対話の有用性を認めているだけに、南北、米朝の3度目の会談が開かれるものとみられる。