１９９８年１１月に始まり、南北（韓国・北朝鮮）交流の象徴に定着してきた金剛山（クムガンサン）観光事業が、１２年で存廃の岐路に立つことになった。

北朝鮮が８日、金剛山地域内の韓国所有不動産の凍結はもちろん、現地に滞在する南側管理人を追放すると発表したうえ、新しい事業者と観光事業を始める立場を明らかにしたからだ。８日現在、金剛山に滞留中の韓国国民は３５人。現在の南北間の冷え込んだ局面を考えると、北朝鮮が明らかにした新しい事業者は韓国ではなく中国など第三国の会社になる可能性が高いと予想される。

北朝鮮による南側企業所有資産の凍結はある程度予想されていた。今年に入って開かれた金剛山観光当局会談に成果がなかったため、北朝鮮は不満を表した。先月末には現地に不動産を所有する韓国企業の関係者を呼び集め、「不参加なら没収する」と脅迫した。また現代（ヒョンデ）との観光契約の破棄と「新しい事業者」との観光事業方針を明らかにしたりもした。

しかし８日の発表で韓国政府所有の離散家族面会所まで凍結の対象に含めたことで、今回の事態が単なる観光事業問題にとどまらないことを予告した。現地にいる南側の管理人まで追放すると明らかにしたことで、今後、金剛山地域の不動産維持・補修や南北事業者間チャンネルも事実上断絶する状況を迎えた。０８年７月の韓国人観光客（パク・ワンジャさん）銃撃死亡事件で観光事業は中断されたが、現代峨山など職員は現地に留まった。

０８年初めの李明博（イ・ミョンバク）政権発足当時、対北朝鮮政策に対する不満の表示として北朝鮮は開城（ケソン）工業団地の南側当局者を追放するなど緊張を高めてきたが、こうした状況が金剛山でも繰り返されたのだ。


「南北交流の象徴」　１２年で破局危機に…新事業者は中国？（２）

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