19日、滋賀県草津市にある立命館大学の琵琶湖・草津キャンパス工学部の研究室。約5CCの血液を採取する既存の検査とは違い、針先についた極少量の血痕から血液の成分検査を可能にする研究が行われていた。この研究には立命館大学・生体医工学科のほか、滋賀医科大学、医療機器製造メーカーが共同で参加している。彼らはこの研究以外に、臓器を損傷させないでがん細胞だけを切除する先端内視鏡の開発やナノテクノロジーを利用した温熱療法など、さまざまな共同プロジェクトを進めている。共同研究を総括している立命館大学の牧川方昭教授は「内視鏡と血液検査はほぼ実用化の段階まで来ている」とし「医療現場で必要とする最先端の装備を開発するためには、学校や学問の領域を越え、一緒に研究していく画期的な統合的アプローチが必要だ」と話している。