【中央時評】中国の中途半端な崛起(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.18 13:06
3番目に、海外に伝播できる中国の価値と文化、制度が不足している。経済力、軍事力が強大国のすべてではない。全世界の人々が受け入れたい文化と制度を構築した国が最強大国だ。英国と米国が始めて発展させた民主主義と市場経済よりも良い制度を中国が作ることができるだろうか。極めて懐疑的だ。中国文化は世界で存在感を探しにくい。それだけではなく香港・台湾との関係、南シナ海問題、韓国のTHAAD配備に対する報復は中国政府の意識水準が21世紀ではなく19世紀にとどまっていることを見せてくれる。中国は国益のための当然の行動だと話すが、これはむしろ中国のイメージを悪化させ国益を阻害する逆説を生んでいる。
米国に追いつくことができるという中国の錯覚は2008年ごろに始まったようだ。米国が金融危機によってふらつくとすぐ「韜光養晦」、すなわち光を隠して密かに力を育てた政策を捨て、外に出てきて洗練されていない力をあちこちに行使し始めた。しかし金融危機が米国の経済力が傾き始めたという信号弾で、トランプ大統領の当選が米国の制度の亀裂を知らせる兆しになれるが、米国は依然として中天に浮いている太陽のようだ。植民地を喪失して最強大国の地位を失った英国と違い、巨大な自国領土と革新力を結合した最初の国という点で米国が主導権を行使する期間は英国よりはるかに長いだろう。