「自動車を買ってから１年以内に失業したら返却可能」「失業しても３カ月までは割賦金を代わりに払います」

現代自動車の米国販売法人（ＨＭＡ）が世界的な景気低迷を考慮した失業者マーケティング戦略により現地市場で手応えをつかんでいる。これに対し日本のトヨタやホンダなどの競合メーカーは無利子割賦までは行っているが、顧客の心を引きつけられなかった。トヨタとホンダは１月の販売台数が前年同月比で３２％と２５％減少した。米ゼネラルモーターズ（ＧＭ）も４９％、フォードも４０％減少した。

しかし現代自動車は失業の恐怖を逆利用した独特なマーケティングで目を引き販売が１４％伸び２万４５１２台を販売した。今月に入ってからも好調が続いている。米国人が失業の恐れから自動車購入を避けていることを看破しマーケティングに使ったのが成功要因だ。

◆「プラスプログラム」も登場＝イ・ビョンホ専務は今月初め、「プラスプログラム」を出した。失業者プログラムは車を買ってから１年以内に職を失えば返却が可能だ。車の残存価値（中古車価格）と割賦残余金額の差額のうち７５００ドルまで保障する。この金額を超えれば残りは顧客が負担しなくてはならない。

プラスプログラムは失業して割賦金を支払えない状況になったときに最大で３カ月まで代わりに支払ってくれる。しかし３カ月間の代納サービスを受けた後に車を返却するならば代納金を除いた分だけが保障される。たとえば月々の支払いが１０００ドルの場合、３カ月間で３０００ドルを代納し、その後に車を返却すれば７５００ドルから差額を差し引いた４５００ドルだけ保障されることになる。プラスプログラムは今月２３日から４月末まで一時的に実施する。現代自動車はこのプログラムの効果で今月に入り２５日までで販売が前年同期比で１０％ほど増加した。ＨＭＡの関係者は「購入顧客が失業し車を返却する場合、３カ月以内にまた就職するケースが多く、この期間に割賦金を代わりに払うというもの。費用が多くかかっても特殊保険にすでに加入しているため会社としては問題がない」と説明している。




現代自のマーケティング、米国人の財布開かせる（２）