米大統領選でバラク・オバマ民主党候補が当選することによって、韓半島の情勢が揺れ動く可能性が高まっている。ブッシュ政権時代とは抜本的に差別化された政策を取ると公言してきたからだ。代表的なものが「前提条件はないが、慎重に準備した後、金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長に会う」というオバマ氏の発言だ。北朝鮮に対し、圧迫の一辺倒ではなく、朝米関係を改善し、北朝鮮が国際社会に出てくるようにするという立場もブッシュ政権との違いだ。南北(韓国・北朝鮮)いずれにとっても新たな外交的挑戦と言わざるを得ない。
ひとまず韓米両国はオバマ氏の当選を、両国の同盟をより強固にする契機とすべきだ。オバマ氏は韓国を「同盟」と定義付け、「強力な関係」を維持しなければならないという点を明言してきた。上院外交委員会スタッフで東アジア安保政策の実務を担当するフランク・ジャヌージ氏も「韓国との事前協議」を強調したことがある。したがって大きな枠組みから、韓米関係の健康性は維持されるだろう。しかし北朝鮮問題への接近方法をめぐっては微妙な違いを見せている。これが対立の要因に飛び火しないよう、事前の地ならしが急がれる。