安倍首相に嫌気…田中元首相を懐かしみ「角栄ブーム」へ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.26 11:25
田中角栄氏(1918-93)は戦後の日本政治を論じるのに欠かせない人物だ。1947年に政界に入門し、72年に首相に就任した田中氏は、高速道路・高速鉄道などインフラを拡充し、地域均等開発の土台を用意し、中国との国交正常化を実現させた。就任2年半で受託収賄容疑で首相から退いたが、退任後にも自民党内で強大な影響力を行使した。大平・鈴木・中曽根政権と3回の自民党政権誕生に直接関与し、「闇将軍」と呼ばれた。2009年に54年ぶりに自民党から民主党に政権交代を実現させた小沢一郎元民主党代表も田中派の人脈だ。
田中氏は93年に死去したが、2016年の今日の日本の政界にも「闇将軍」の影が残っている。年初に始まった「(田中)角栄ブーム」が年末になってもどどまらず、日本人の心を揺さぶっているからだ。石原慎太郎前東京都知事が田中氏の生涯を1人称の視点で描いた小説『天才』が1月に出版されて爆発的な人気を呼び、今年1年間に田中氏に関する書籍だけで30冊ほど登場した。『天才』は1年間に100万冊近く売れ、今年の日本総合ベストセラー1位になった。