【社説】朴大統領が十五夜月の下で決心すべきこと
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.08 07:53
韓国は中秋の名節だ。皆それぞれ故郷や家族、知人に会って煌々とした月夜と涼しい秋風を目一杯楽しまれることを願う。民族大移動と食卓に並べられた多くの料理と同じくらい豊かな話題で秋夕(チュソク、中秋)以降の民心が形成されるだろう。今年の秋夕はセウォル号惨事が「未解決の場」として空回りばかりしていて気が重い。朴槿恵(パク・クネ)大統領は5日、「名節連休にも休むことができずに仕事をする勤労者の皆さんや警察官、消防署員、軍将兵の皆さんに感謝の言葉を差し上げる」という秋夕メッセージを発表したが、セウォル号遺族を慰める内容がなくて残念だった。
全国を身動きできないように縛っているセウォル号特別法問題は秋夕以降でもよいから最も早く解決されるべき事案だ。この問題を解決するには3種類の答案が同時に出てこなければならない。1つ目の答案、法と原則にともなう解決法は出ている。遺族には残念な話だが、彼らが願うようにセウォル号真相調査委員会に捜査権と起訴権を付与することにはならないことだ。被害者が含まれている特定集団(真相調査委員会)が加害者を直接捜査して刑罰をあたえるいわゆる私的救済は違憲というだけでなく近代自由国家の作動原理上、許されないためだ。真相調査委は1年9カ月間、一般的な調査を十分にした後、その後に残る問題は別途の特別検査に任せなければならない。特検の推薦権を、事実上遺族が行使する与野党合意案さえ拒否するのは説得力がない。