【現場から】港に数カ月保管のベントレー、そっと混ぜて売るフォルクスワーゲン=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.23 09:47
フォルクスワーゲンは販売停止から半年以上にわたりこうしたうわさに対して明確な答を出さなかった。本社に送り返すのか、あるいは再認証を受けて販売するのか決まっていないということだった。しかし3月に平沢港PDIセンターに足止めされていたアウディとフォルクスワーゲンの車両1500台ほどがドイツに戻った。先月10日にも在庫として放置されたティグアンやゴルフなど2500台ほどがドイツに返送された。フォルクスワーゲンは「フォルクスワーゲンブランドの車両は最大限韓国で売らずドイツに送り返すことを原則としている」と明らかにした。ところが今回再認証を受けたベントレーの場合、販売再開とともに平沢港にあった在庫を割引せず通常価格で販売するのだ。ベントレー関係者は「高額車両であるだけに完全にカバーをかぶせて室内に保管し、本社の専門人材が出庫基準に合うのか全数調査をした後で顧客に引き渡している。また、出庫前顧客に平沢港にあった在庫であることを案内している」と説明した。
しかし議論は再び拡大しかねない。販売中止問題以降に「信頼回復が何より優先」と強調してきたフォルクスワーゲンが平沢港に残っていた車両をすべてドイツに返送するかのように見せかけて、ベントレーの在庫は何の公式説明もなく新車とともに通常価格で販売するというためだ。個別の消費者としては自分が買った車がいつ作られどこに保管されていた車なのを知るのは容易でない。「平沢港エディション爆弾割引」議論がどれだけ大きな話題になったのかフォルクスワーゲン自らよく知っていながらも公開的に知らせなかった。もちろん企業に対し、問われてもいない議論の的を先に公開する親切を期待するのは無理かもしれない。だが信頼回復を最優先に掲げているフォルクスワーゲンならば普段よりももう少し親切でもいいのではないだろうか。